J1町田は19日、東京・町田市内でルヴァン杯3回戦横浜FC戦へ向けた非公開練習を行った。練習後に取材に応じた黒田剛監督は、リーグ戦によるけがや疲労の不安は考慮しつつも、「天皇杯も、ルヴァンも、リーグもそうだし、ノータイトルで今年終わるなんていうようなことは口が裂けても春の段階では言えない。
リーグ戦では、ホームの柏戦(3〇0、17日)で4戦ぶりの勝利をつかんだ。無失点試合も第8節G大阪戦(1〇0)以来9試合ぶりとなり、順位を7位にした。就任以来初の3連敗、ホームで2戦連続で後半アディショナルタイムに決勝点を許すなど、苦しい時期が続いたが「(11日の)清水戦でも何となく(良くなる)方向が見えた。何が良くなったか、もう1回こういう所に言及してやってみようという所を、清水戦の前にもミーティングとトレーニングでやっていた。そこが今回の柏戦ではすごく顕著に守備のコンセプトは明確に出た」と手応えを示した。
町田は開幕から途中出場の選手を含めて、メンバーが固定化されている傾向にあったが、開幕から出番の少なかったFW沼田駿也が2戦連続で出場し、MF高橋大悟も柏戦で今季のリーグ戦で初出場。23年のJ2優勝に貢献した両選手が新たな戦力として浮上してきた。沼田について問われた指揮官は、沼田の持つ積極性と闘争心に言及すると、「今日の練習見ていてもすごく意気揚々とやっている。我こそは、と思うものが(選手から)すごく出ている。沼田みたいな選手がいることで、『よし、俺も出てやろう』と。(高橋)大悟も出たし、そういった効果がチーム内にすごく出てきているのが、今日のトレーニングの中でもすごく見えた。
一時期は下からの突き上げが物足りないことを、日本代表DF中山雄太が発破をかけた。しかし、その中山とFW相馬勇紀が離脱中であるピンチの中、実を結び始めている。シードにより2回戦からの出場となったルヴァン杯初戦の甲府戦(1〇0)は、リーグ戦で出場機会の多い選手が中心に出場した。「今日、もう1回メンバーをスタッフ会議で決める」と話した黒田監督が次の横浜FC戦でどの選手を起用するか、注目だ。