◆プレミアリーグ▽第37節 ブライトン3―2リバプール(19日、ファルマー・スタジアム)
ブライトンの日本代表MF三笘薫(28)はホームのリバプール戦で1―2の後半20分から出場し、4分後に左足で今季10点目を決めた。同リーグで日本人選手のシーズン2ケタ得点は初。
シンプルかつ効果的に、三笘はゴールへの道筋を描いた。1点を追う状況で途中出場した直後の後半24分。左サイドでパスを受けると、ドリブル突破を警戒して寄ってきた2人のDFを引きつけて中央へパスした。そのままゴール前に走り込むと、味方のシュートが相手GKに防がれたこぼれ球にいち早く反応。左足ボレーでたたき込んだ。
高く弾んだボールを、利き足ではない左で的確にとらえた高難度のゴール。「僕もどうやって入ったのか分からない点でした。今季ラストのホームゲームで、勝ちが必要だった。そういうところでいい流れをつくったと思います。今日は動きが悪くない感じだったので、足が上がりました」。
日本人初のプレミア2ケタ得点到達には「もっと高い目標を設定していました。最低限ではありますね」と冷静だった。世界最高峰リーグでの3季目は、プレースタイルに変化もみられた。今季の10得点中、ワンタッチで奪ったゴールがこの日を含めて8点を占めた。鋭いドリブル突破からのゴールで強い印象を残した1年目は、7得点中4点が1タッチ、3点がドリブルからだった。今季は点を取るべきポイントを見極めたポジショニングと、ドリブルだけに頼らない味方を生かしたプレーが増え、ゴール数の増加にもつながった。
10得点はチームトップタイだが、プレミアリーグでは19位タイ。トップは28得点のリバプールFWサラーと、上には上がいる。試合翌日の20日には28歳の誕生日を迎えた。
◆5大リーグでの2ケタ得点 今季は三笘、堂安、町野、中村と4人が達成。14~15年季のマインツFW岡崎慎司以来、10季ぶり。過去同シーズンで複数の日本人選手が10得点以上を挙げたのは初。日本人選手のレベルアップが顕著に表れる結果となった。