テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜・午前8時)は21日、「コメは買ったことがない」などと発言した江藤拓農相が辞任を表明したことを速報した。

 江藤氏は18日の佐賀市内の会合で「コメは買ったことがありません。

支援者がたくさんくださる。まさに売るほどあります」などと発言し批判を受けた。その後、発言は撤回したが20日の参院農水委でも釈明に追われた。

 江藤氏の発言を巡っては、野党が一致して江藤氏の不信任決議案を提出する構えを見せるなど追及を強めていた。石破茂首相はいったんは更迭しない考えを示していたが、野党の動きを受け官邸幹部は「江藤大臣を交代させなければ法案の審議は進められない」と話すなど更迭は不可避との見方が強まっていていた。

 番組では8時6分過ぎから17分過ぎまでおよそ11分間にわたり首相官邸から生中継した。江藤氏は記者団に「ただいま石破内閣総理大臣に辞表を提出してまいりました」と述べ「私としてはですね、今、国民の皆さま方がコメの高騰に大変、ご苦労されている。そういった中で所管の大臣としてきわめて不適切な発言をしてしまった。このことは改めて国民の皆さま方に心からお詫びを申し上げたいと思います。このことを受けて私自身、今後、まさにコメの価格、正念場を迎えますが今後、私が引き続きこのことですね、トップを務めることが適切であるか?と言えば、私自身、私では、いけないのではないかという判断を自分自身でいたしました」と述べた。

 スタジオには政治ジャーナリストの田崎史郎氏が生出演した。辞任の動きが加速したのは20日の午後だったことを番組は伝えた。

これに田崎氏は「石破総理は昨日の江藤大臣の国会答弁を見てリカバリー不可能だと認識。さらに野党からのプレッシャーが急激に大きくなったことで辞任やむなしとなった」と解説した。さらに辞任が加速した「大きなきっかけは、野党5党が集まって更迭を求めることを決めて、それと並行して立憲民主党の笠国対委員長が自民党側に、他の党がのらなくても立憲民主党は大臣不信任案を出しますよ、と通告した。そうしたら、立憲民主党が出せば、他の野党が反対するのは難しくなりますから、立憲民主党が方針を固めた段階でこれで終わりということです」と解説した。

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