◆卓球 ◇世界選手権個人戦 第5日(21日、カタール・ドーハ=ルサイル・アリーナ)
【ドーハ(カタール)21日=宮下京香】混合ダブルス準々決勝で、世界ランク21位の吉村真晴(SCOグループ)、大藤(おおどう)沙月(ミキハウス)組が、同ランク1位の林詩棟(りん・しとう)、蒯曼(かい・ばん)組=中国=を3-1で破り、準決勝進出を決めた。3位決定戦がないため、銅メダル以上が確定。
第1ゲームを落とした大吉ペアだったが、その後は3ゲームを一気に連取。世界1位を向こうにまわして堂々たる戦いぶりを見せた。大藤は「まずは本当に信じられない気持ちでいっぱいなんですが、まさか本当にメダルを取れると思っていなかったのですごくうれしいです」と笑顔を見せた。
31歳の吉村と21歳の大藤の10歳差ペア。吉村は17年大会で石川佳純さんと組んで日本勢48年ぶりの金に輝くなど、3つのメダルを獲得。世界選手権個人戦の同種目では、15年銀、17年金、19年銀に続く4つ目のメダルを手にすることになった。
吉村は勝利の瞬間、コートに倒れ込みながら力の限りガッツポーズ。涙も流した。コート上でのインタビューでは声を震わせる場面も。「僕自身、2019年に石川さんとミックスダブルスでメダルを取って以来のミックスダブルスだったので…。本当にミックスダブルスのメダルは自分の中で大切にしているものですし、こうやって大藤さんと新しいパートナーとして一緒にメダル取れたことがすごくうれしいです。
大藤は「真晴さんが泣くとは思わなかった」と笑わせつつも、「足が震えていたけど、パートナーに感謝しています」と謝意を述べた。涙した吉村だったが、次戦について問われると「本当に素晴らしいプレーで準々決勝を勝つことができたので、準決勝も同じように気持ちを切り替えて準備をして、勝つことに専念していきたいと思います」と気合を入れ直した。