◆プロボクシング ▽WBC&IBF世界バンタム級(53・5キロ以下)王座統一戦12回戦 WBC王者・中谷潤人―IBF王者・西田凌佑(6月8日、東京・有明コロシアム)
WBC世界バンタム級王者・中谷潤人(27)=M・T=が21日、強化合宿を行っていた米ロサンゼルスから羽田空港着の航空機で帰国。IBF王者・西田凌佑(28)=六島=との王座統一戦に向け、1か月間の合宿では過去最多となる約250ラウンドのスパーリングを敢行したことを明かした。
合宿中の4日(日本時間5日)、米ラスベガスで行われたスーパーバンタム級の世界4団体統一王者・井上尚弥(大橋)とラモン・カルデナス(米国)との世界戦を映像でチェックした。互いに勝ち進めば来年5月頃に東京ドームで対戦する予定の井上の戦いについて「ダウンシーンもあったが、そこからの立て直しという部分でも、やはり能力が高い選手だと改めて感じた。それを試合で経験されたのも大きい。ダウンだけじゃなく、しっかり倒しきることが必要になるなとイメージを持った」と印象を語った。
井上は8回TKO勝利を収めたが、2回にはダウンを喫したことで、一部の海外ファンからは衰えを指摘する声も出ている。これに対し中谷は「(パンチを)もらったところだけを切り抜けばそう見られる方もいるかもしれないが、その後はしっかり一発ももらわずに倒しきっている。そこら辺は(衰えているとは)思わないです」と否定した。
また、井上がカルデナスからダウンを奪われたパンチが、中谷が2023年にアンドルー・モロニー(オーストラリア)を一発で沈めた左オーバーハンドと重なるとの声も出ている。これに対しても「よく言ってもらいますが、僕と戦う時に当たるかどうか分からない。そこにこだわらず他のパンチも当てられるように、パワー、タイミングを備えておきたい」。さらに武器に磨きをかけるつもりだ。
井上戦を迎えるためにも、まずは西田との統一戦をクリアしなければならない。
戦績は中谷が30戦全勝(23KO)、28歳の西田が10戦全勝(2KO)。
試合はPRIME VIDEOで独占ライブ配信される。