◆大相撲 ▽夏場所12日目(22日、東京・両国国技館)

 東前頭7枚目・伯桜鵬(伊勢ケ浜)は大関・大の里(二所ノ関)に、はたき込まれて4敗に後退した。「圧力がすごかった。

課題はパワーも精神も含めて全部だと思う。当然だが、強くなっていかないといけない」と唇をかんだ。

 全勝でトップを走る大の里に対して、立ち合いから力強く踏み込んでいった。「大関の立ち合いの爆発力に絶対に逃げたくなかった。ふっとばされないように、気持ちで当たっていった」と語った。

 力強い立ち合いで大関を引かせたことについては「当たった後のパターンは決まっている。立ち合いが五分、勝てれば横への動きがあることもわかっていた。立ち合いで圧力をかけて当たれた意識があって、前にいこうと思ったら、(大の里の)体が横に動いて、気づいたら自分が転がっていた。勝負どころのスピード感、相撲感で通用しなかった。動画を見て、あの大きな体での細かい動き、土俵上の小回りなど素早いことは見てわかる。それをくらった感じ」と話した。

 支度部屋の風呂場では通りかかった部屋付きの照ノ富士親方(元横綱)から「立ち合いは良かったぞ。

確実に強くなっている。もっと強くなれると思って稽古をやっていけ」と声を掛けられたという。21歳のホープはここまでの上位挑戦を振り返り「昨日も横綱と対戦させていただいて、全勝の大関ともやらせてもらった。絶対勝つと思って土俵に上がった。勝てるとも思っていた。でも、勝負で負けた。それが結果」と口にした。取材が終わりかけた最後には「強くなりたいです」と、悔しさを押し殺すようにつぶやいた。

編集部おすすめ