◆卓球 ◇世界選手権個人戦 第6日(22日、カタール・ドーハ=ルサイル・アリーナ)
【ドーハ(カタール)22日=宮下京香】女子ダブルス準々決勝で、世界ランク1位の大藤(おおどう)沙月、横井咲桜組(ミキハウス)が申裕斌(しん・ゆびん)、ユ・ハンナ組(韓国)に1―3(9―11、11―9、6―11、16―18)で敗れ、目標のメダルの夢は途絶えた。
敗戦が決まって、2人は涙が止まらなかった。
「ダブルさっちゃん」は第1シードの重圧は感じていなかったが、第1ゲーム(G)から持ち前の攻撃的なプレーをさせてもらえなかった。韓国ペアにサーブレシーブで対応され、ラリーでは大藤、横井の強打を警戒し、早めに中陣に下がって返されるなど、このゲームを先取された。第2Gは大藤のサーブからの展開で横井が強打を決めるなどリズムを取り戻したが、1―2の第4G。先にマッチポイントを握られながらも横井のサーブからの展開で一時、逆転するなど執念を見せたが、最後は16―18で力尽きた。
四天王寺高時代から組んできた21歳同士の若きペア。「ダブルさっちゃん」として初めての世界卓球は終わった。横井は「初出場ですごく緊張して思ったようにいかなかったり、自分たちのプレーがそんなに発揮できなかったのは悔しいですけど、この経験は自分たちの大きな力になると思うので、次につなげられるようにしたい」と振り返った。大藤は「横井選手とじゃなかったら、世界ランク1位にはなれていないと思う。この勢いで世界選手権の金メダルを取りたかった」と率直な思いを語った。
3種目に出場する大藤は8強入りした女子シングルス、メダルを確定させた吉村真晴との「大吉ペア」で臨む混合ダブルスが残っている。「まずはミックスダブルスとシングルスが残っているので、しっかり気持ちを切り替えて、残りの種目でも上を目指して頑張りたいです」と言葉に力を込めた。