高知県出身の天才ジョッキーの名を冠した福永洋一記念(ダート1600メートル)が25日、高知競馬場で行われます。今年から地方全国交流へとパワーアップした一戦。
深くタフな馬場
「遠征馬は高知経験馬を狙え」。これは、地方競馬のデータ分析を行うべく私が勝手に設立した大恵総合研究所の格言です。高知は日本有数の深くてタフな馬場で、遠征馬の多くが苦戦します。例えば、黒船賞の前哨戦でもある黒潮スプリンターズC(地方全国交流)を勝った遠征馬はイグナイター(兵庫)のみ。同馬はその後、JBCスプリント制覇など大活躍ですから、遠征馬が勝つには、いかに能力が抜けていないと難しいかが分かります。
しかし、初めての高知のレースでは6着ながら黒船賞で逆転勝利を収めたエイシンヴァラーのように、馬場経験が大きく生きることがあるのです。それゆえ、冒頭の格言を掲げます。
今年、船橋からは元JRAオープン馬の強豪・サンテックスが参戦しますが、私の注目はエコロクラージュ。初高知だった黒船賞では前の馬が蹴り上げる砂を嫌がりましたが、最後まで心折れずに走って6着。当時はパサパサでタフな馬場でしたが、今回は水を含んだ走りやすい馬場になりそうな点もプラスです。
◆エコロクラージュ 父コパノリッキー、母バヤル(父フレンチデピュティ)。兵庫・保利良平厩舎所属の牡6歳。北海道日高町・坂牧場の生産。通算27戦16勝。3歳2月に姫路でデビューし、6連勝で園田オータムトロフィーを勝つなど重賞3勝。馬主は原村正紀氏。