雨降って、J2北海道コンサドーレ札幌の地は固まった。札幌は25日、アウェー・鳥栖戦に臨む。

前節17日のホーム・富山戦は後半の2得点で2―1の逆転勝ち。同戦のハーフタイムで、DF西野奨太(20)は、決勝のFKを決めたMF青木亮太(29)と激しい口論となった。「強い言い方にイライラして。チームの雰囲気も悪くなるし『いいから黙ってやれ』と言って、ぶつかった感じ」。そう振り返った西野は「僕自身もそうだし、あれでみんなに火が付いた感じがあった。結果的にはいい言い合いになったかなと」。勝ち点3につながった先輩との“喧嘩”を思い出し、笑顔を見せた。

 私生活でも仲のいい2人は、23日の白旗山での全体練習後もFW陣を交えて守備の確認をするなど、わだかまりはない。鳥栖戦での9試合連続先発が濃厚な西野は「これまでは言われてもちょっと引いていたが、試合に出てる身として意見をぶつけ合うのも大事だと。上の人にかみつくなら自分もやらなきゃいけないし」。勝利のために、高まった自覚は言動で示していく。

 今季の連勝は3月に2連勝が1度あるのみ。

「勝った後の試合で緩さが出るという僕たちのデータを払拭(ふっしょく)できれば、チームとして一段階、完成に近づく」。西野が空気を引き締めた今、最良の結果をつかむ体制は整っている。(砂田 秀人)

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