◆全日本大学駅伝関東推薦校選考会(24日、神奈川・レモンガススタジアム平塚)

 1万メートルで各校2選手ずつ4組のレースを行い、全8選手の合計タイムの上位7校が本戦(11月2日、名古屋市熱田神宮西門前~三重・伊勢市伊勢神宮内宮宇治橋前=8区間106・8キロ)の出場権を獲得した。

 第1組で首位スタートを切った中大は、第2組でもエースの吉居駿恭(4年)がトップを取り、首位をがっちりキープした。

第3組、最終組でも確実に走り、トップ通過した。2位に大東大、3位に順大が続いた。4位の日大、5位の東海大、6位の中央学院大、7位の日体大までが出場権を獲得した。

 第4組で東農大エースの前田和摩(3年)が約1年ぶりのレース復帰を果たした。小指(こざす)徹監督は前田の調子について「6割です」と説明した通り、外国人留学生に食らいつくことはせず、設定ペースで確実に走った。「6割」の状態で、28分30秒25で走破し、復活への第一歩を記した。レース後はすがすがしい表情で取材エリアへ。「こうして改めて、チームの一員っていうか、走りでチームの力になれたことがすごくうれしい。またこの舞台に戻ってこられて、うれしい」とかみしめるように話した。

 昨年5月の日本選手権1万メートルで日本歴代5位(当時)、日本人学生歴代最高の27分21秒52をマークして3位と激走。その後は思うように練習が積めず、「去年1年間はなかなかうまくいかなかった。肺気胸があってしばらく休んで、練習を再開して、体調を崩して、練習を再開して、けがをして…みたいな感じだった」と振り返る。

春頃から練習を再開し「しばらく良い状態で練習を続けてこられていて、このレースもまた走ることができた」と説明。「久しぶりのレースで考えていた展開とは違いましたが、それでも最後まで動かし切ることができた。そこはよく頑張ったと自分を褒めてあげたい」とうなずいた。

 今後については「今年のこの1年間、箱根駅伝までは、チームで出るレースに全て集中っていう形で、自分のタイムを狙うレースはやらずに、地道に一からベースを作り直してっていう年になると思います」と冷静に見据え、「次は箱根駅伝予選会を目指してしっかり準備をしていこうかなと思っています」と言葉に力を込めた。

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