23日に古巣・FC東京への5シーズンぶりの復帰が発表された元日本代表DF室屋成(せい)=前ドイツ2部ハノーバー=が25日、FC東京―広島戦が行われる国立競技場で報道陣の囲み取材に応じた。

 2016年から20年8月までFC東京で通算108試合に出場(2得点)したサイドバックは、ドイツで5年間にわたりプレーし、通算142試合出場(5得点)。

6月1~10日に設置されている特別登録期間に登録されるという。背番号はかつてFC東京で背負った「2」に決定し、早ければ6月14日のC大阪戦(味スタ)でのデビューを目指す。

 室屋の主な一問一答は以下の通り。

 ―復帰が決定し、今の心境は。

 「久しぶりに帰ってきて、(小平の)練習場にもあいさつに行ったけど懐かしい気持ちになった。FC東京でプロになったので、その場所でまたプレーできるのはすごく光栄だなという気持ちです」

 ―5年間ドイツでプレーして成長した部分など。

 「日本人が一人という中で、メンバー争いや試合に出るために勝ち残っていくためにいろんな工夫をしながら(やってきた)。考えながら、自分のことを見つめる時間が多かった中、精神的に一人の人間としても考える力が身についた」

 ―ドイツの思い出や感じたこと。

 「ドイツのフットボールのカルチャー(文化)というか、サポーターの熱量であったり。ピッチに立っている時に感じる迫力はすごく感動した。日本もそういう風になっていけばいいなと感じた」

 ―FC東京への復帰を決めた理由は。

 「まずは僕が移籍してからもずっと連絡を取り合っていた。

FC東京の強化部の方々も、ずっと気にかけてくれていた。個人的にも東京に帰れたら一番うれしいなと思っていたが、その中でうまくタイミングも合った。強化部の方が、わざわざハノーバーまで来てくれて自分のことを欲しいというのを言ってくれた。そういう熱量であったり、本当にチームの力になってほしいという気持ちがすごく伝わったので。僕もFC東京に戻って、力になりたいという気持ちが強くなった」

 ―J1では17位とチームは苦戦しているが。

 「新しい監督になって、新しいフォーメーションで若い選手もたくさんいるので、いろいろ挑戦しながらという(状況で)、簡単にはいかないシーズンというのは皆さんも分かっていたと思う。その中で何かきっかけを作ろうというタイミングだと思う。そういう中で僕もチームに入っていくので、まずは個人としては、しっかりJリーグの環境、スタイルに慣れなきゃいけない。自分もたくさん試合に出場してきたので、ある程度試合に勝つコツというか、そういった感覚があると思うので、まず自分がチームとリーグになじみ、チームが勝てるようなプレーをしたい。試合の中で戦う姿を見せられると思う。そういった部分で、引っ張っていけるかなと思う」

 ―FC東京のファン・サポーターへ。

 「本当に戻ってくることができてうれしい気持ちと同時に、しっかりと結果を残さなきゃいけないという責任もある。

しっかりと期待に応えられるようにしたい。ピッチで戦う姿勢、そういったものを見せられる選手だと思っているので、見ていて熱くなれるようなプレーをしたい」

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