◇明治安田J2リーグ 第17節 札幌1―2鳥栖(25日・駅スタ)

 北海道コンサドーレ札幌が追い上げも実らず、3試合ぶり黒星を喫した。アウェー・鳥栖戦は、前半39分までに2失点。

同48分にはFWサンチェス(30)が2度目の警告を受け、退場となった。数的不利となった後半だったが、攻勢を強め、24分には鳥栖DF今津の一発退場で同数に。その後は猛攻を仕掛け、途中出場のFW中島大嘉(22)が札幌で3季ぶりの得点を挙げるも、1―2で敗戦。前半戦の負け越しが決まった。

 札幌が攻めに攻めた終盤も、同点、逆転とはならなかった。0―2の後半47分、左からのDF家泉のロングボールを、右のMF近藤がダイレクトで折り返したクロスに中島が頭から飛び込み、1点を返した。札幌では2022年4月10日の名古屋戦以来となる中島の得点で反撃ムードに拍車がかかるも、守りに入った鳥栖の壁に阻まれ、涙をのんだ。

 組み立てたプランが奏功しなかった。岩政大樹監督(43)は「攻守とも与えた役割をやろうとしなかった」と、3試合ぶりに先発したバカヨコを前半40分に交代させた。しかも、代わって入ったサンチェスが4分後に相手を故意に蹴って警告を受けると、その4分後にはペナルティエリア外で相手GKと激突。2枚目の警告で退場となり、脳震とうの疑いでピッチを去った。

 ストライカーを失い、数的不利の中、2点差を追うのは酷な状況だった。

ただ、その中で見せた粘りには、岩政監督も「後半は素晴らしい戦いをしてくれた」と口にした。

 3試合ぶり黒星で6勝2分け9敗と、2試合を残し、前半戦の負け越しが決まった。上位進出への道のりは厳しいが、岩政監督は「0―0の時間帯ではやりたいことの8、9割は出せていたが、全員でやらないと残りの1、2割は届かない。全員で共有してやっていきたい」と意思統一を図りながら、仕切り直していく。

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