◇明治安田J2リーグ 第17節 札幌1―2鳥栖(25日・駅スタ)

 やっていること自体は決して悪くなかった鳥栖戦だが、甘さが随所に出ていたのは事実だ。相手に厳しく寄せなきゃいけない場面でも、ただ寄っていっているだけ。

ただ近くに立っているだけでは、好きにシュートを打たれてしまう。そんな状況になった一因は、サンチェスのしょうもない言動といわざるを得ない。

 相手を故意に蹴った1枚目のイエローのことだが、0―2と負けている状況であんな行為はあり得ない。日本のサッカーを下に見ているところがあるからとしか思えない。ただそれは彼1人の問題ではなく、チーム全体にそういう空気があるからだと思っている。

 僕自身も開幕前は1年でJ1に復帰できるだろうと思っていた。ただ、ふたを開けてみたら勝ち星を積み重ねられないのは、どこかJ2なら勝てるでしょみたいな思いがあったのではと感じている。1対1の時の厳しさ、最後の場面のこだわり…。意識を変えていかないと、状況を劇的に好転させるのは難しくなる。

 この試合以外でも大宮戦で荒野が相手ベンチにボールを蹴り込んだように、疑問視するような場面があった。チームとしてプレー以外の面の問題をどう改善していくか。岩政監督にはそこはやってもらいたいと思うし、出ている選手がけがなどでピッチにたてない選手の気持ちも背負っていかないと。

根本的なことを改めて痛感させられた鳥栖戦だった。(吉原 宏太、1996~99年札幌FW)

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