J1柏は28日、千葉・柏市内で神戸戦(30日・三協F柏)に向けた非公開練習を行った。

 チームは前々節の町田戦(0●3)で、相手のロングボールや強度の高いプレーに苦戦し完敗。

前節の横浜FC戦(1△1)でも同様に、前線のフィジカルと守備での強度に手を焼いた。現在首位を走る鹿島(1●3)と対戦した際も敗れ、東京V戦(0△0)でも対応が後手にまわるなど、強度の高いチーム相手の戦い方に課題が見えてきた。

 次戦の神戸も堅守速攻を掲げ、元日本代表FW大迫勇也を筆頭に強度の高い守備とダイレクトなプレーが持ち味だ。リカルド・ロドリゲス監督はこの2戦で生まれた課題を踏まえて、この日の練習ではパスサッカーの生命線であるビルドアップでの選択を確認。さらに守備では、ロングボールやクロスからの守備対応などにも取り組んだ。

 3バックの左のDF田中隼人は「明確なターゲットである大迫選手や宮代(大聖)選手がいるので、そこをどう対処するか、今日は対策していました」と振り返った。5月以降は中2、3日での連戦が続き「リカバリーや体の回復の方が優先順位として高い。頭の中でスカウティングだったり、ゲームプランを進めるとなっても、ピッチ上で色々準備しないとうまくいかない部分もあった」と難しさも語った。しかし「チームとしてもコミュニケーションをより多く取っていると思うので、あまり問題はない」と次戦への自信を見せた。

 シーズンも折り返しを迎える中、柏は現在、首位と勝ち点3差の2位。昨季は最終節まで残留争いに加わっていたチームは、今季は大きな飛躍を遂げている。昨季、期限付き移籍先のJ2長崎で終盤まで上位争いを繰り広げていた田中は「(去年と感覚は)別ですね。

負けられないプレッシャーが去年はすごいあった」と、同じ上位争いでもより挑戦する意識が今季は強いと分析する。5月以降はカップ戦のタイトルではなく、明確に「リーグ優勝」へ照準を定めだしたことも明かした。田中は「監督も鹿島に食らいついていきたいと言っている。ここで離されないように食らいついていきたい」と力を込めた。

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