J1の神戸は28日、神戸市内のグラウンドで約1時間半、練習した。DF酒井高徳が、25日の前節・清水戦(2●3)での一幕を振り返った。

 清水戦では、リーグ戦3試合ぶりの黒星。先制点を奪われた前半15分、相手FW乾貴士とのマッチアップが注目を集めた。神戸陣深く、酒井がいる右サイドで乾にボールが渡ると、「後手に回っている守備の状況もあって、場所的にも飛び込む所ではなかった。自分の中であそこで飛び込むと、正直、乾くんだったら股はあると思っていた」と距離を空けて構えた酒井に対して、乾は躊躇(ちゅうちょ)なくワンタッチで股抜きを選択。酒井を抜き去ると、さらにもう1人突破を許して得点を与えた。

 試合後には「狙ったって言ってましたよ。(酒井がもっと近くまで)『来るって思ってたけど来なくて、結構遠かったけどもうフォームに入っちゃってたからやっちゃえって思ったら通った』って言ってました」と乾との会話を明かし、酒井も思わず苦笑い。「しょうがないとかではなくて、あのタイミングで股抜きしてくる人は日本にはいないなって感じ。僕自身ではあそこに限らず反省はしてますけど、思いつきでプレーするような選手ってなかなかいない中で、乾くんのすごさかなと思う。いい失敗材料になりました」と見応えある攻防を振り返り、「また股抜きされないように、次会った時は一発削ります」といたずらっぽく笑った。

 31日の柏戦(三協F柏)に向けては「自分たちがやってる共通の“コンパクト”をどこにいてもやる。後ろだったら、押し上げ。

前の選手だったらプレスバックというのをもう1回チームとして共有していきたい」と意気込んだ。

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