歌舞伎俳優の尾上松也が28日、都内で行われた歌舞伎「刀剣乱舞 東鑑雪魔縁(あずまかがみゆきのみだれ)」(7月5~27日、新橋演舞場)の記者会見に出席した。
松也が演出を手掛けて、出演もする新作歌舞伎の第2弾。
羅刹微塵は今作から登場するオリジナルキャラクター。報道陣からどんな人物なのか問われると「我々の中でも謎が多いキャラクター。彼が何者なのか。よく分かっていない。壮大なキャラクターになる可能性は秘めている。歌舞伎の枠に収まるのか、いろんな考察をして楽しんでもらいたい」。歌舞伎ならではの演出をふんだんに盛り込む予定で「いい意味の裏切りがないといけない。予想と違うけど、すごくなじみがあったり、心地良さを感じてもらえたら」と語った。
今回から刀剣男士に中村獅童、中村歌昇、尾上左近が加入した。
歌昇と左近からは「ぜひ出たい」と直訴されたという。「歌昇くんは近年、歌舞伎以外の舞台の演出をされたり、意欲的。新作を一緒に作るのは初めてなので、楽しみです。左近くんは『通しの新作に出るのは初めてなので、ぜひ経験したい』と意欲を持って来てくれた。頼もしい。せっかく来てもらうからには、何か今後の役者人生にいい影響を与えられたら」と思いを込めた。
今回は本編の後に舞踊「大喜利所作事 舞競花刀剣男士(まいきそうはなのつわもの)」を上演する。松也と共に演出を手掛ける尾上菊之丞は「刀剣男士は個性が豊か。舞踊家として『この刀剣男士にはこう踊らせてみたい』と想像したら、面白くて仕方がない。たくさん、アイデアがわき出ている。
ほかに中村鷹之資、中村莟玉、澤村精四郎、上村吉太朗、市川蔦之助、河合雪之丞、喜多村緑郎、大谷桂三らも出演する。福岡公演は博多座で8月5~11日、京都公演は南座で8月15~26日に行われる。