プロボクシングのWBO世界バンタム級王者・武居由樹(28)=大橋=が、127秒TKO勝利での防衛成功から一夜明けた29日、横浜市内の所属ジムで会見。世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(32)=大橋=が会見にひょっこり乱入し、武居に質問を浴びせるハプニングがあった。

 武居らが会見している後方でバンデージを巻いていた井上は、報道陣の後ろにしのびより「質問していいですか?」と顔をのぞかせた。びっくりする武居に「次は誰と戦いたいですか?」と質問。いきなりモンスターから強烈な右ストレートを食らった武居は、「て、て、天心。て、て、え、合ってますか?」としどろもどろ。井上は「いや、ちょっと違いますねぇ」と首をひねってダメ出しした。

 武居の会見に同席していた大橋秀行会長(60)が、井上に「答えは誰だったの?」と確認すると、モンスターは「すみません、そこまで考えてなかったです」と笑いながら小走りで逃走。武居は「押忍、すいません」と恐縮しきりだった。

 武居の次戦は、9月に名古屋でWBO同級1位クリスチャン・メディナ(25)=メキシコ=との指名試合が内定している。クリアすれば、いよいよ宿命のライバルのWBC同級1位・那須川天心(26)=帝拳=との対戦が現実味を帯びる。

 天心は、6月8日に「世界前哨戦」としてWBA同級6位ビクトル・サンティリャン(29)=ドミニカ共和国=とノンタイトル10回戦で対戦。11月にも世界初挑戦に臨む予定だ。

 さらには、前夜の防衛戦をリングサイドで観戦したWBA休養王者・堤聖也(29)=角海老宝石=との統一戦プランも浮上。

 堤と天心、どちらをターゲットとするか問われた武居は「どうなんですかね。大橋会長にお任せします」とバトンパス。大橋会長は少し考えて「天心だなぁ。ファン目線でね」と武居は「でも、ファンの人の声を大事にしたい。みんながこの選手と見たいと言ってくれたら、それに応じたい」とうなづいた。

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