◆テニス ▽全仏オープン(29日、フランス・パリ)
【パリ29日=吉松忠弘】自身初の4大大会3回戦進出に挑んだ予選勝者で、世界ランキング196位の日比野菜緒(ブラス)が力尽きた。初対戦となった同70位のヘイリー・バプティスト(米国)に3-6、2-6の1時間26分でストレート負けを喫した。
日比野は滑り出しから動きが鈍く、球の入り際が一歩送れる感じ。相手は、特に何もしていない状況で、「3:7で相手のペースでやられた。いいテニスができなかった」と凡ミスを連発し、そのまま主導権を握られた。
自身最高の56位になった世界ランキングも、現在は約200位。「周りの(若い)選手の力が上がってきた。この日の選手のように、若くてパワーがある」。試合の統計を見ると、決定打は相手が31本に対し、日比野は半分の15本。凡ミスの数は相手が27本で日比野が26本。
つまり、ミス自体の数は変わらないが、決定打の差で勝敗が決まったことが分かる。ただ、決定打も、必ずしもスーパーショットではない。自分から打ち頃のショットを与えて、決められたのも含むため、相手が必ず押していたとも言えない。
逆に、日比野が決定打を欠いたのは事実だ。