◆プロボクシング バンタム級10回戦 那須川天心―ビクトル・サンティリャン(6月8日、東京・有明コロシアム)

 WBCバンタム級1位、WBA&WBO2位、IBF4位の那須川天心(26)=帝拳=が30日、都内の所属ジムで、WBA6位ビクトル・サンティリャン(29)=ドミニカ=との世界前哨戦へ向けた練習を公開。練習後の取材では、来年5月ごろに東京ドームでの対戦が計画されている井上とWBC世界バンタム級王者・中谷潤人(27)=M・T=についての考えに言及した。

 井上と中谷は3月31日に行われた2024年度年間優秀選手表彰式で、「中谷君、1年後に東京ドームで日本ボクシングを盛り上げよう」と対戦を呼びかけ、中谷も「やりましょう」と呼応。天心も壇上でこのやり取りに立ち合っていたが、「どうなんですかね。そこは僕、別に意識してないですね。そっちはそっちでやってくれっていうのはあります。僕は本当にどっちが勝とうが負けようが、正直、まだ関係ないことですし、僕がいくら口挟むっていうのも違うと思うんで」と率直な心境を述べた。

 一方で、自身が世界王者という立場になった場合は「また言うこともある」と含みも持たせた。「僕が例えば井上選手とか中谷選手の名前出したら数字は取れますよ、そりゃ。でもそういうのを言って、数字はあんまり取りたくない。そこを価値観としてボクシングをやっていない」と強調。「とりあえず今は、やるべきことを自分がしっかりやる。そっからベルトを取ったりとかしたら、また言うこともある。今は今の俺を楽しんでほしいなと思います」との考えを示した。

 天心はこの日の公開練習で、井上のスパーリングパートナーも務めたことのある元IBOスーパーバンタム級王者エリック・ロブレス・アヤラ(25)=メキシコ=との2ラウンドのスパーリングを披露した。

  戦績は、天心が6戦全勝(2KO)、サンティリャンが15戦14勝(5KO)1敗。

 試合はPRIME VIDEOで独占ライブ配信される。

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