◆テニス ▽全仏オープン(30日、フランス・パリ)

 【パリ30日=吉松忠弘】2018年全仏女子ダブルス準優勝で、世界ランキング43位の穂積絵莉(日本住宅ローン)が4大大会7年ぶりに16強入りを果たした。同48位のウリケ・アイケリ(ノルウェー)とのペアで、王欣瑜、鄭賽賽(ともに中国)組に6-7、6-1、6-3のフルセットで逆転勝ちした。

 最初のマッチポイントが決まると、穂積は、思わず、その場でしゃがみ込んだ。両手で顔を覆い「すごい勝ちたい思いが強くて。いつぶりか分からないけど、4大大会で2回戦を突破したのが、かなり久しぶりなので」と感情が高ぶった。

 第1セット、タイブレイクで6-3とリードし、3本連続のセットポイントを握った。しかし、「自分のテニスの調子もよくて、自分に期待する自分もいて。勝ちたいから硬くなった」。逆転され落とすと流れが相手に行きかけた。

 今年、元自身のコーチで、現女子国別対抗戦ビリー・ジーン・キング杯の杉山愛代表監督にアドバイスを受けたことを思い出した。「悪いときでも、1つ、2つはいいところがある。そこのイメージを残してプレーする」。自分のいいところは、積極的にプレーするストロークだった。「最後まで突き通そう」。

そのストロークで流れをたぐり寄せた。

 二宮真琴(エディオン)と組んだ準優勝した18年から7年が経過した。「自分も周りも、何もかもが違う状況。あまり比較していないが、クレー(赤土)コートのプレーは本当に楽しい」。その思いだけは7年間で何も変わっていない。

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