陸上のアジア選手権(韓国・クミ)女子5000メートルで銅メダルを獲得した昨年のパリ五輪代表・山本有真(積水化学)が1日、羽田空港に帰国した。15分16秒86をマークして前回の金メダルに続く2大会連続の表彰台で「すごい力がついてきているって実感できる大会だった。

タイムも順位も自分の納得のいく結果がついてきた」と笑顔で振り返った。

 4月12日の金栗記念(熊本)では5000メートルで、5月18日のセイコーゴールデングランプリ(東京・国立競技場)では、3000メートルで立て続けに自己ベストを更新と波に乗る山本。好調の要因は練習の継続。「1月からしっかり練習を積めているというのが、自分の中で自信になっています。今まではけががあったりして、こういう年はなかった。ずっと質の高い練習が積めている」。野口英盛監督が出す「きついメニューも何度も乗り越えました。今、実業団に入ってから、一番良い練習ができています」と充実の表情だった。

 23年ブダペスト世界陸上、24年パリ五輪などを経験し、日本代表としての貫禄も出てきた。中長距離勢は仲が良いと言い、今回は「食事も毎回、中長距離で集まって食べたりしていました。明日、レースの子が夕飯の時にいたら『頑張ってね』って言ったり。一緒に頑張れたっていうのがあります」と山本。

今大会がシニアカテゴリーで初の代表入りとなった女子800メートル日本記録保持者の久保凛(東大阪敬愛高)とも交流を深め「すごいキラキラした目でしゃべってくれた」とほほえんだ。

 今後は東京世界陸上(9月)の主要選考大会、7月の日本選手権(東京・国立競技場)へさらに足を磨いていく。「ブダペスト世界陸上とパリ五輪に出させてもらっていますが、やっぱり日本の長距離は田中(希実)さん、広中璃梨佳だな、みたいなところがあると思う。私の名前も次に並ぶような走りが、日本選手権ではしたい」と快走を誓った。

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