◆ラグビー▽2025 Rugby Spring Carnival in NARA 天理大36―35早大(1日、奈良・天理親里ラグビー場)
天理大が早大を1点差で破り、昨季関西大学リーグ覇者の意地を見せた。
創部100周年記念試合と銘打った一戦。
3トライずつ取り合った前半を19―21で折り返し、後半10分にFBフィリモネ・サイア(3年)が逆転トライ。17分にモールからフッカー稲嶺翔太(4年)がトライし、リードを広げた。37分に早大フッカー清水健伸(3年)にトライ(G)を奪われ36―35と1点差。だが、次々と湧き出るタックルでその後の連続攻撃を食い止め、最後は相手の落球でノーサイド。CTB上ノ坊駿介主将(4年)は「勝つことは意識した。関東の強豪と試合ができて経験になる」とかみしめた。
開催中の関西大学春季トーナメントでは5月25日、初戦だった2回戦で昨季リーグ8位(最下位)の関大に17―19でまさかの敗戦。上ノ坊とフランカー池田柾士の共同主将ふたりを中心に、ディフェンスとFWのセットプレーを重点的に見直し、この日の“下克上”を呼んだ。小松節夫監督も「うちはチャレンジャー。取るべきところで取って、しっかり守る」と強調した。
1925(大正14)年の創部から100年の節目に、見据えるものは他でもない。2020年度以来、5季ぶり2度目の大学日本一だ。
まだ春シーズンで、両軍とも主力に欠場者がいたとはいえ、昨季全国大学選手権準Vの早大に勝ったことは自信になる。上ノ坊主将は夏合宿や今秋のシーズン開幕へ向け「1人1人のフィジカルや、プレーの精度をもっと上げていきたい」と貪欲。「創部100周年。記憶に残るプレー、記録に残る結果を出したい」と突き進む覚悟だ。