◆テニス ▽全仏オープン第8日(1日、フランス・パリ)

 【パリ1日=吉松忠弘】2018年に二宮真琴とのペアで女子ダブルスに準優勝した穂積絵莉(日本住宅ローン)が、それ以来のベスト8進出を決めた。ウリケ・アイケリ(ノルウェー)とのペアで、レベッカ・スラムコワ(スロバキア)、ビクトリア・トモバ(ブルガリア)組に6-3、6-2のストレート勝ちを収めた。

 穂積組は、サーバーとネットに構える選手が、縦に一直線に並ぶ「Iフォーメーション」を多用し、相手のクロスのリターンを封じに行った。その型が効果を発揮し、第1セット2-3から、一気に4ゲームを連取。主導権を握ると、第2セットも押し切った。「最初から最後まで、ファイトする自分でいたかった。今日は最初から最後までできた」。

 女子ダブルスで、全豪4強、全仏準優勝の実績があり、ツアー6勝を誇る穂積も、ベテランの域に足を踏み入れ、なかなか成績が出ない。ツアーで優勝を飾ったのも、2024年東レ・パンパシフィックが最後だ。

 昨年の全米を最後にコーチと別れた。その後、模索を続ける中で、元世界24位の神尾米の指導を受けるようになった。「私はテニスの自己肯定感が低い」。その課題を神尾に指摘され、「1日の最後に、自分を認めてほめてあげることをノートに毎日書いている」。その前向きな気持ちで、久々の8強を手にした。

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