◆明治安田J1リーグ▽第19節 湘南1―1岡山(1日・レモンS)

 3試合が行われ、岡山は敵地で湘南と1―1で引き分けた。日本代表に初選出された18歳のMF佐藤龍之介が、前半37分に左足で今季4点目をマーク。

26年北中米W杯アジア最終予選、アウェーのオーストラリア戦(5日)、ホームのインドネシア戦(同10日)に臨む代表合流前、最後の試合で弾みをつけた。浦和は横浜FCに2―1で逆転で勝利し、C大阪は清水に4―2で快勝した。

 迷いなく左足を振り切った。MF佐藤は前半37分に右サイドからドリブルを仕掛け、中に持ち込んでシュート。IてDFをかすめてゴールに吸い込まれた。これが18歳で日の丸を背負うことになった男の勢いか。「ゴールが見えたので強いシュートを打った。結果を残せてよかった」。代表合流に弾みを付ける今季4点目だ。

 今季FC東京から加入すると、本来の攻撃の中央付近のポジションではなく、右のウィングバック(WB、中盤のサイド)が主戦場となった。前を向いてプレーする時間が増え、持ち前の技術を生かしたゴールを奪えるようになった。守備の能力も格段に向上。

「WBは自分ではがすこともパスすることも全部するので自分の特長を出せる」。代表と同じ「3―6―1」の布陣で託された新ポジションで、能力を発揮している。

 昨季は3試合出場にとどまったが、今季はこれで14試合4得点。チームの中心として戦うことで呼び覚まされた感覚もあった。「周りの選手を鼓舞して、なおかつ自分が一番走って。中学、高校と中心でやっていた昔の自分が戻ってきた」。同点に追いつかれてからは仲間を鼓舞するリーダーシップも示した。

 FC東京では23年8月、「憧れの選手」と言う久保建英(Rソシエダード)と同じ16歳でプロ契約を結んだ28年ロス五輪世代の若き才能。W杯最終予選の2試合に向けて「自分が成長するチャンス。試合に出て活躍することをイメージしたい」と佐藤。代表に新風を吹き込む。(後藤 亮太)

 ◆佐藤 龍之介(さとう・りゅうのすけ) 2006年10月16日、東京・西東京市生まれ。

18歳。FC東京の下部組織に入団。同U―18所属時、歴代3位の年少記録となる16歳4か月20日でリーグ杯出場。今季は育成型期限付き移籍(18歳~23歳までが対象)で岡山加入。ポジションはMF。J1通算17試合4得点。利き足は右。171センチ、65キロ。

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