◆テニス ▽全仏オープン(1日、フランス・パリ)

 【パリ1日=吉松忠弘】1968年オープン化(プロ解禁)以降、大会初の4連覇に挑む世界ランキング5位のイガ・シフィオンテク(ポーランド)が逆転でベスト8に進んだ。2022年ウィンブルドン覇者で同11位のエレーナ・ルバキナ(カザフスタン)に1-6、6-3、7-5のフルセットで勝ち上がった。

 マッチポイントで最大の武器、フォアハンドをフルスイング。相手が触れないのを見ると、シフィオンテクは両手でガッツポーズを作り、胸を突き出した。「こういう勝利がほしかった。重圧に負けないと証明できた」。

 第1セットは5ゲームを連取され、1ゲームしか取れずに失った。第2セットに入っても、最初のサービスゲームを1ポイントも奪えずに落とし、0-2とリードを許した。完全に流れは相手にあった。しかし、「相手の第2サーブへのリターンを入れて、ラリーすることを心がけた」。得意のストローク戦に持ち込み、徐々に挽回。第2セットを奪い返すと、最終セットは終盤で突き放した。

 今年は優勝どころか決勝進出さえない。得意の赤土でも、前哨戦のイタリア国際では3回戦で敗退など、結果がついてこない。

しかし、ひとつ壁を乗り越えた。「どんな状況も扱える自信がついてきている」。全仏の連勝記録は25に伸びた。

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