◆ソフトボール◇静岡県高校総体 ▽女子決勝 飛龍3-0聖隷クリストファー(1日・エコパグラウンド)
決勝が行われ、2年ぶり15回目の優勝を飾った飛龍が全国総体(7月25日開幕・岡山)の切符をつかんだ。決勝では4年連続進出で初優勝を狙う聖隷クリストファーと対戦。
歓喜の輪が広がった。最後の打者を中飛に打ち取ると、飛龍の2番手・三枝がマウンドで大きくガッツポーズだ。「バックが声をかけてくれたので、緊張したけど投げ切れました」。1、2年生だけの下級生軍団が県の頂点に立った。
投打で輝いた。4回1死二、三塁のピンチで登板。「ここで打たれると流れが変わる。絶対に抑える」。無失点でしのぐと、その裏、先頭で打席に立ち、右越え二塁打。先制のホームを踏んだ。
厳しい環境の中での栄冠だ。昨年5月に校庭が全面人工芝に改修され、練習できなくなった。土のグラウンドを求めて平日は中学校や公共施設を借りているが、思うように時間が取れない日もある。「グラウンドがないことを言い訳にしないようにしよう、と言ってきた。優勝した選手たちはリスペクトです」と、杉山浩之監督(43)は、教え子たちに頭を下げた。
3月の全国選抜出場に続き夏の全国総体の切符もつかんだ。「下級生チームなので一つ一つ戦っていきたい」。控えめな指揮官とは対照的に三枝は「日本一になりたい」と、でっかい目標を掲げる。ヤング飛龍が岡山で旋風を巻き起こす。(塩沢 武士)