◆第75回安田記念・G1(6月8日、東京競馬場・芝1600メートル)

 ソウルラッシュ(牡7歳、栗東・池江泰寿厩舎、父ルーラーシップ)のすごみがまた一段と増している。前走のドバイ・ターフで海外G1初勝利。

昨年の安田記念で半馬身+鼻差で敗れた香港最強馬ロマンチックウォリアーとのゴール前の0・01馬身差の大接戦を制し、7歳にしてまたひと皮むけた印象だ。

 中間の調整ではさすがといった動きを見せている。2022年の安田記念以来、約3年ぶりのコンビとなる浜中俊騎手が2週連続で騎乗。ラスト1ハロン10秒5の猛時計を2週前、1週前追い切りともにマークし、切れに切れた。1週前は直線でも軽く気合をつける程度で、一杯には追わず。それでも素早く反応し、5馬身半追走した僚馬スペクトログラム(6歳障害未勝利)を瞬く間に抜き去って3馬身半先着。圧巻だった。

 2走前の中山記念で1800メートルに距離を延ばした理由を池江調教師は「少しズブさが出てきた」と説明していたが、調教の気配から再びマイルに戻っても問題ない。東京では勝ち鞍がないが、6戦で2着2回、3着1回。充実著しい今の状態なら、春のマイル王の最有力候補だろう。(山本 理貴)

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