◆第75回安田記念・G1(6月8日、東京競馬場・芝1600メートル)

 安田記念は「牝馬を狙え」と言うくらい活躍が目立っている。過去10年では、21頭の牝馬が出走して3勝(20年グランアレグリア。

22、23年連覇のソングライン)、2着5回、3着1回で連対率38・1%、3着内率は42・9%と圧倒的な数字を残している。さらに18年から昨年まで7年連続で連対中と、まさに「牝馬を買わないと当たらない」状態なのだ。

 今年、牝馬はブレイディヴェーグ1頭だけ。23年のエリザベス女王杯の勝ち馬で、昨年のマイルCSでは1番人気に推されたものの4着だった。今年初戦の東京新聞杯でも4着と、マイルの2戦で勝っていないが、着差は0秒4差、0秒2差。大きく離されておらず、3度目のマイル戦で前進があっても不思議ではない。

 前日付の前哨戦編でも触れたが、今年は好成績を残しているヴィクトリアマイルから参戦する馬は不在。ブレイディヴェーグは前走のドバイ・ターフで7着だが、この臨戦過程では延べ6頭で2着2回、3着が1回と半数が馬券圏内。22年のシュネルマイスターはドバイ・ターフ8着から、23年のセリフォスも5着からの臨戦で、ともに2着になっているだけに巻き返しは十分に可能だ。

 昨年は香港のロマンチックウォリアーが制したが、それまでの20~23年までの4年間は関東馬が勝っている。データからブレイディヴェーグは外せないだろう。(山下 優)

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