Jリーグが毎年、各クラブの社会連携(シャレン!)活動を表彰する「シャレン!アウォーズ」で、J2山形の「“声”のチカラを起点に高齢者が輝き活躍する地域へ O―60モンテディオやまびこ」がクラブ選考賞を受賞した。昨年の「U―23マーケティング部」に続き3年連続受賞の快挙。
山形県の高齢化率は全国5位で、相田健太郎社長が「お年寄りの皆さんにアクティブでいていただきたい」と、60歳以上を対象に企画。「声磨きトレーニング」と称して正しい呼吸法や舌、顔周りの筋肉を動かす運動を行い、ホームゲーム時にはあいさつ運動を実施した。声を出すことで鼻、肺、咽頭などの器官機能が改善され、話したり笑うことでコミュニケーションの活性化につなげる狙いがあるという。
昨年2月から20回の活動を行い、延べ300人が参加している。荒井さんは「声を出すことによって元気になり、のどを鍛えることで誤嚥(ごえん)予防にもなります」と効果を力説。声とサッカー観戦には親和性があり「声を出すと選手のプレーにも良い影響があり、チームも強くなると思います」と続けた。
活動の輪が広がり、シニア向けイベントを開催している自治体から相談を受けることも多いという。「この活動はどのチームでも真似できると思いますし、自治体と組むなど様々な展開が可能だと思います」と、今後の広がりを期待した。
クラブは山形県内の60歳以上を対象にした「O―60コミュニティー」という活動を開始。ホームゲームの際に「声磨き」「スタジアムでの挨拶運動」「ヨガ教室」「ガーデニング教室」「将棋教室」など、様々なイベントを展開している。