◆テニス ▽全仏オープン(4日、フランス・パリ)
【パリ4日=吉松忠弘】2018年女子ダブルス準優勝で、世界ランキング43位の穂積絵莉(日本住宅ローン)が、全仏の日本女子として、女子ダブルス7年ぶりの4強入りを果たした。ウリケ・アイケリ(ノルウェー)とのペアで、イリナカメリア・ベグ(ルーマニア)、ヤニナ・ウィックマイヤー(ベルギー)組に6-4、6-3のストレート勝ちを収めた。
約40分間の雨の中断を挟んだ雨中の決戦で、穂積の「カモーン!」が響いた。最後のマッチポイントで、穂積のバックが相手の間を抜けた。自身が2018年に二宮真琴と組んで記録した準優勝以来の4強入りに、「まだ信じられない」と、涙がにじんだ。
雨で球が重くなり、コートもぬれ、球が飛ばなくなった。第1セットは、お互いに凡ミスを連発し、まさに決め手を欠く混戦模様だった。「ボールがいつもの倍ぐらい重くて」。しかし、どっちに転んでもおかしくないセットを奪ったのが大きかった。
大会前、テニスは練習でいい感触だった。しかし、必ずしも、それが結果につながるわけではない。ある日、いつもつけているネックレスが、突然、切れた。「割とラック(運)を信じる。そのとき、ネックレスが悪いもの全部、引き受けてくれたと思った」。