サッカー日本代表の国内組主体で臨む「東アジアE―1選手権」(7月7~16日、韓国)で、日本協会がJ1首位を走る鹿島からの大量招集を画策していることが5日、分かった。関係者によると、昨季ベストイレブンのDF濃野公人(23)、守護神のGK早川友基(26)、代表復帰を目指すMF荒木遼太郎(23)、DF植田直通(30)、FW田川亨介(26)の5人がリストアップされ、招集候補の大枠に入った。
約1年後に迫った北中米W杯本番に向け、新戦力の発掘を探る森保ジャパンに、リーグ首位の名門からの大量招集プランがあることが判明した。E―1選手権の招集候補に、鹿島から5人がリストアップされた。
初招集が期待されるのが、サイドバックながら昨季9得点をマークした超攻撃的DF濃野と、セーブ総数(55)、セーブ率(79%)でリーグ1位の数値を誇るGK早川。濃野は4月中旬以降、負傷で戦列を離れているが、復帰間近とされている。今季は代表デビューを見据え、鬼木達監督(51)の指導のもと守備力向上に取り組んでいる。早川も国内組の大迫(広島)、谷(町田)に引けをとらない活躍を示しており、失点数の少なさでリーグ2位(15)の守備陣を支えている。
A代表招集歴がある選手では、24年パリ五輪代表のMF荒木、18年ロシアW杯代表のDF植田、19年のE―1以来の代表復帰を目指すFW田川の3人がリスト入り。2位京都と勝ち点6差の首位でシーズンを折り返した勢いそのままに、大量5選手が招集される可能性が浮上した。
韓国、中国、香港と争う同大会では東アジアの連覇を目指すと同時に、約1年後の26年6月に開幕するW杯に向け、戦力拡充を図る構えだ。22年夏に行われた前回大会では、FW町野修斗(当時湘南)、MF相馬勇紀(当時名古屋)の2人が代表デビューを果たし、それぞれ3ゴールを挙げて得点王を獲得。2人は森保監督に能力の高さと勝負強さを認められ、そのまま同年のカタールW杯メンバーに滑り込みで選出された。
◆東アジアE―1選手権 東アジアサッカー連盟がダイナスティ杯(90~98年)の後身として、2003年に東アジア選手権を創設。第1回は日本で行われ、2年ごとに日本、韓国、中国の持ち回りで開催。05年大会から女子の試合も実施。13年大会から東アジア杯、17年大会から東アジアE―1選手権に名称変更。日中韓3か国に予選を勝ち抜いた1チームを加えた計4チームの総当たり戦で優勝を決める。