浜松開誠館の初優勝か、藤枝東の7年ぶりか。静岡県高校総体サッカーの決勝戦が7日、エコパスタジアムで13時30分から行われる。

大会2連覇中だった静岡学園を倒して勢いに乗る開誠館は、主将のMF川合亜門(3年)が恩返しの活躍を誓う。

 開誠館は冬の全国高校選手権に2度出場しているものの、全国高校総体は未経験。15、16年に県の決勝まで進んでおり、今回が3度目の挑戦だ。「歴史を変えたい」と川合主将は7日の決戦を見据えた。

 中盤で攻撃を組み立てる左利きのテクニシャンは、開誠館のユニホームを着るようになって6年目。やはり主将を務めていた付属中3年夏には、全国中学校大会でチームを優勝に導いた。だが高校進学後は「何も結果を出せていない」と悔しがる。昨秋の県選手権決勝で先発したものの、静岡学園に0―2で敗れた。

 そんな宿敵・静学と対戦した1日の準決勝では、気迫のこもった個人技も見せた。両校無得点の後半30分過ぎに「ここからは気持ちだぞ!」というベンチの声に応え、一段ギアを上げてドリブルで猛然と前進。一気にゴール前まで迫り、決定機をつくった。

 今大会での得点は、浜北西との初戦で挙げた1点だけ。

「物足りない。ゴールにからみたい」と飢えている。球際の強さを見せ、右サイドからカットインしてのミドルも積極的に狙う。「チームに恩返しがしたいんです」。全国切符は譲らない。

(里見 祐司)

 ◆川合 亜門(かわい・あもん)2007年5月25日、浜松市生まれ。18歳。サッカーは幼稚園から。前所属は浜松開誠館中。175センチ、65キロ。

編集部おすすめ