藤枝東の7年ぶり優勝か、浜松開誠館の初優勝か。静岡県高校総体サッカーの決勝戦が7日、エコパスタジアムで13時30分から行われる。
50メートル走は藤枝東でトップの6秒1。スピードを生かしたゴール前への飛び出しに加えて、180センチの高さを生かしたポストプレーもできる「万能型ストライカー」木全が、開誠館の堅守を打ち破る。今大会はまだ無得点だが、「右でも左でもシュートを打てます。決勝では結果を残す」とエースは表情を引き締めた。
出身は東京。FC東京の下部組織で育ち、2歳上の先輩FW植野悠斗さん(現京大)を慕って藤枝東にやってきた。1月の新人戦からレギュラーをつかみ、5月のプリンスリーグ・磐田U―18戦では2得点を挙げるなど活躍中。「町の人がチームを応援してくれるのがうれしい」とすっかり藤枝を気に入っており、「みんなを全国に連れて行きたい」と燃えている。
超えたい選手がいる。昨年のエースを務めた湯山大輔さん(現京都産業大)だ。昨季プリンスリーグでダントツの21得点を挙げた先輩の背番号9を受け継ぎ、ストライカーとしての自覚も強まった。
指揮を執る植松弘樹監督(42)も「前線でボールを収めてほしい」と期待。豪快にネットを揺らして、7年ぶりの優勝を呼び込む。(里見 祐司)
◆木全 悠太(きまた・ゆうた)2007年11月14日、東京都生まれ。17歳。サッカーは幼稚園から。前所属はFC東京むさし。180センチ、74キロ。