【パース(オーストラリア)6日=岩原正幸】日本代表は5日、26年W杯アジア最終予選、敵地のオーストラリア戦に新戦力で臨み、0―1で敗れた。同予選初黒星を喫した試合後、森保一監督(56)は「自分で切り開け」と選手に訴えた。
よどみなく言い切った。最終予選初黒星を喫したオーストラリア戦で、森保監督は3月のサウジアラビア戦から先発10人を入れ替え、うち9人は同予選初出場の面々を起用。経験者や主力にまじってプレーさせることも考えられる中、あえて選択しなかったことを試合後の会見で明かした。
「(主力が経験の浅い選手を)助けてくれたら、いいプレーができたということにつながるかもしれない。自分たちの未来は自分たちで切り開く。代表に生き残る力があるというところを見たかった」
1年後の北中米W杯で優勝を目指す森保ジャパンに割って入るためには、連係不足などの言い訳は受け付けず、自力で「切り開け」と求めたのだ。実際、不慣れなメンバーの中でもMF平河は両足の威力、タフさを示し、MF鈴木唯もチャンスメイクからフィニッシュまで多彩なプレーを披露。アピールに成功した選手もいる。
一方、主将マークを巻き、攻撃的MFとボランチでフル出場したMF鎌田は、後半45分に失点のきっかけとなったスローインにつながるパスミスをした。今回、多くの主力が招集を免除された中で、Aマッチ41試合出場の実力者はチームに帯同し、はかりにかけられている。
森保監督は「予選最終戦となるインドネシア戦へ向けて「選手たちにはこの悔しさを持って成長してほしい」と呼びかけた。何人の選手が日本史上最強とうたわれる森保ジャパンの基準をクリアできるか。チームの一員として戦うこと、ボールを正確に止める、蹴ることは当然とし、いかに早く状況に適応し、自分の武器を発揮することが求められている。