J1清水エスパルスは7勝4分け8敗、勝ち点25の9位でシーズンを折り返した。反町康治GM(61)が6日までに報道陣の取材に応じ、前半戦を総括した。

攻撃ではリーグ5位の26得点を記録した一方、26失点は同ワースト3位。同GMは「見つめ直さないといけない」と守備の整備を課題に挙げつつ、開幕前に設定した「10位以内」の目標は変えずに後半戦に臨むことを強調した。

 3季ぶりにJ1を舞台にしているオレンジ軍団は、まずまずの戦いぶりを見せている。開幕連勝を飾るなど4戦負けなしで船出し、4月には3連勝も記録。5月は1勝にとどまったものの、目標圏内の9位で前半戦をフィニッシュした。反町GMは「今のところ、(目標順位は)修正せずやっていきたい。(リーグが)混沌(こんとん)としていることは間違いない。一戦必勝でやっていく」と強調した。

 合格点と言えるのは攻撃だ。ここまで26得点はリーグ5位。1試合3得点は4度マークした。「(ボール)保持率は去年より少ない(ここまでリーグ10位の49・8%)けど、個々の良さを出しつつ狙いどころを定めてやっていることが通用している」と評価。

ただ、枠内シュート数57はリーグ16位だけに精度の向上は必須と言える。同GMも「決めるところの力、タレントは考えないといけない」と付け加えた。

 最も改善が必要なのは守備だ。26失点はリーグワースト3位。「浮いたボールからというのが多かった。ゲームを左右するところだし、磨いていかないと」とクロス対応を要修正ポイントとした。前々節の神戸戦は3―2、前節のC大阪戦は2―4と終盤は打ち合いが続いたことにも注文。「果たしてそういう展開がいいのか、見つめ直さないといけない」と、より締まった試合運びを求めた。

 前半戦は最終ラインに故障者が続出したこともあり、今季特別に設けられた6月の登録期間(ウィンドー)にブラジル人のDFマテウス・ブルネッティ(25)を補強した。ただ、開幕前から掲げる「育成型」の看板を下ろすつもりはない。2年目のDF高木践(23)は主力に定着し、MF西原源樹(18)、MF嶋本悠大(18)、ユースのMF土居佑至(18)らも徐々に台頭。「練習量が少ないのは反省」としたが、若手の尻をたたきつつ、後半戦はさらに順位アップを目指していく。

(武藤 瑞基)

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