巨人・阿部監督「寺西君を立ち直らせちゃった」オリ戦３連続プロ初勝利献上 (2025年6月14日)

◆日本生命セ・パ交流戦 ２０２５ オリックス７―３巨人（１３日・京セラドーム大阪） 巨人が逆転負けを喫し、交流戦４カード連続で初戦を落とした。初回に無死満塁のチャンスで１点しか奪えず２、３回も得点圏に走者を進めながら無得点。流れを奪い切れないまま３回に先発・赤星優志投手（２５）が４連続適時打を浴びるなど５点を失った。これでオリックスには昨年から４連敗。この日の新人・寺西を含め、３試合連続でプロ初勝利を献上する屈辱となった。広島が勝ち、４位に転落したが、首位・阪神とのゲーム差は４のまま。連敗は避けたい。 序盤の好機を生かせず屈した。交流戦４カード目も初戦で敗れ、４位転落。オリックス戦４連敗は球団史上初となった。敵地・京セラＤで相手ファンがスタンドで大きく沸く中、ベンチ裏へ引き揚げた阿部監督は「（相手）先発ピッチャーの寺西君を立ち直らせちゃったって感じですよね。見ていても」と振り返った。 初回は先頭・泉口から３者連続出塁。丸の遊ゴロ併殺打の間に１点を先制したが、得点を上積みできなかった。２回は先頭・増田陸が左中間二塁打を、３回は１死から吉川が左中間二塁打を放ったが、ともに無得点。好機を逸し続けるうちに、先発・赤星が３回１死満塁から森らに４者連続タイムリーを浴びるなど、５失点と崩れた。「（適時打前の）四球２つがいらなかったね。あれだったら本塁打打たれちゃったら良かったのに」と指揮官。４月１１日・広島戦以来の１イニング５失点以上で一気に劣勢に転じた。 寺西とは公式戦初対戦。１４０キロ台後半の直球とカットボールを軸とする中で、序盤は制球に苦しんでいた。逆転を許した後の４、５回は３者凡退。「序盤、立ち上がり不安定だったけど、立ち直らせてしまった」と指揮官は再び序盤の拙攻を嘆いた。攻めあぐねているうちに立ち直られ、逆転を許す悪循環。取るべき時に得点できず、結果的に５回４安打２四球１失点にまとめられた。６回以降も含め計６イニングで得点圏に走者を置いたが、逆転はならず、右腕にプロ初勝利を献上した。 思い返すと、昨季のオリックス３連戦も相手先発の東、斎藤、佐藤の３投手とも巨人にとって初対戦で、いずれも土をつけられた。さらに斎藤、佐藤にはプロ初勝利を許しており、この試合を含めて年をまたいで３戦連続。１４日の相手先発・宮城とは２１年に一度対戦しているが、７回１得点で勝利を与えてしまっただけに、屈辱を晴らしたいところだ。 投打で課題は出たが、次戦以降への収穫もあった。６回には中山と、１か月ぶりのスタメンとなった大城卓がともに適時打。赤星も黒星こそ喫したが、「中継ぎが登板過多になってるから、なんとか長いイニングを投げてほしかった」と指揮官が望む中で７回を投げ切った。何とか１４、１５日を連勝して、本拠・東京Ｄ６連戦に入りたい。（田中 哲） ◆２４年の対オリックス３連戦 ６月７日の初戦は巨人戦初登板となった東に８回２安打無失点に封じられ、０―２で完封負け。８日（０―５）は高卒２年目右腕・斎藤に５回１安打無失点、９日（１―４）も初登板初先発の１９０センチ左腕・佐藤に５回１安打無失点と好投を許した。斎藤、佐藤はともにプロ初勝利。ちなみに３試合連続で西川に決勝打を浴びた。

巨人・阿部監督「寺西君を立ち直らせちゃった」オリ戦３連続プロ初勝利献上

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