JFLのアトレチコ鈴鹿の元日本代表FW三浦知良が、アウェーのYSCC横浜戦でベンチ入りし、2―0の後半38分から途中出場。自身が持つリーグ最年長出場記録を58歳109日に更新した。
今季は負傷で出遅れたが、6月1日の第10節マルヤス岡崎戦で今季初のベンチ入り。ベンチ入りから3戦目のこの試合で今季初出場と、昨年11月以来7か月ぶりの出場を果たした。キャプテンマークを巻いたカズは、ゴールへの積極的な姿勢を見せるが、シュートチャンスは訪れなかった。
この一戦が行われたニッパツ三ツ沢球技場は、15シーズン以上プレーし、現保有元でもある横浜FC在籍時に何度もプレーした地だ。三ツ沢での公式戦出場は21年5月5日のルヴァン杯1次リーグ第5節の湘南戦(1△1)以来、4年ぶり。リーグ戦での出場は20年最終節の横浜FM戦(3〇1)以来、5年ぶりとなった。
◆試合後のカズの一問一答
―試合全体を振り返って
「前半からうちのペースで行けた。いい時間帯に1点目と2点目が取れた。最後は本当だったら0で抑えなきゃいけなかったんですけどね…。戦い方をもう少し考えなきゃいけないかなと思います」
―今季初出場
「残り10分、ロスタイムも8分ぐらいありましたけど、守る形になってしまった。追いかけることが多かったが、あの時間帯では仕方ないかな。
―開幕前にけがでここまで苦しい思いをしたと思う。出場できなかった時間を振り返って
「トレーナーも含めて、チームメイトみんなに助けてもらいながらここまで来た。ここから少しずつギア上げてやっていけたらなと思います」
―ピッチの中で思うことはあったか
「いつもと変わらない感じで入れましたので、準備も含めて特になかったです。いつもと変わらない、自分の大切な試合の1試合だったかなと思います」
―現在のコンディションは
「少しずつ試合に出ていけば調子は上がるのかなと思います。特別いいわけでもなく、特別悪いわけでもない感じですかね」
―今後の目標
「順位を少しでも上に上げていきたいですし、連勝していければ順位は自然と上にいる。1試合1試合勝つことは大変なので、それを積み重ねていくだけ。あまり先のことよりも、目の前の1試合に集中してやっていきたい」
―個人の今後はどうか
「今までと変わらず、元気よく、みんなと競い合いながら、楽しく厳しくやっていけたらなと思います」
―ピッチで受ける声援は格別なものがあったのでは
「この馴染みの深いスタジアムで、こうやって試合出られて良かった。チームが勝ったことが1番良かった」
―4年ぶりの三ツ沢
「芝生の状態も良かったですし、お客さんもたくさん声援を送ってくれた。もう少し自分たちの攻撃の形を作れれば良かったんですけど、2対0から点を食らってしまうと、どうしても最後はああいう形になってしまう。その辺はちょっと反省点かなと思います。終わらせ方をもう少し賢くやらなきゃダメかな」
―監督は3点目を取りに行くために送り出したと言っていた。個人としては攻撃の姿勢は見せられたか
「いや、それはちょっと見せられなかったんじゃないですか。
―自身のプレーの自己評価は
「僕の自己評価はできないんじゃないですかね。ただ、みんながやってほしいことをやっただけかなと思います」
―試合後にスタンドの子供たちとハイタッチ
「なかなかああいう場面でサインとか出来ないんでね。ハイタッチぐらいしかできない。サインを欲しがっていたけど、出来ないのでハイタッチで。喜んでくれたので良かったと思います」
―ニッパツは思い出深いと言っていたが、何か違う感情は芽生えたか
「あまり横浜FC時代のことを思いながらとか、感慨深く昔のことを思い出す気持ちでここに入っていなかった。鈴鹿の選手としてのこの1試合に勝つ、自分が試合にどういう場面で出るのだろう、と。過去のことを思いながらということは1つもなかったです」
―58歳109日での出場。この数字に思うことは
年齢に関してはあまりないですね。今までの積み重ねで今日立っていると思いますので、特に自分の年齢で思うことはないです。まだまだ試合でもっと自分らしさをできるプレーをしたいなと思っています。