◆明治安田 J1リーグ▽第20節 岡山0―1福岡(15日・JFE晴れの国スタジアム)
リーグ戦で3試合負けなし(1勝2分け)としていた岡山は、リーグ後半戦最初の試合となる福岡戦を勝利で飾ることはできなかった。10日に神戸から期限付き移籍で加入したMF本山遥は途中出場し、J1デビューのピッチに立った。
岡山は前半から粘り強く守るシーンが続いたが、後半11分に失点した。すると同27分、本山とFWウェリックポポの新加入選手2人を投入。「ワクワクしながら。自分はJ1一発目の試合で、そういう意味ではすごく楽しみながらできた部分もある」とボランチの位置に入り、攻撃の活性化を図った。
本山が、大卒から3シーズンをプレーした古巣で再スタートを切った。名前がコールされると、スタジアムは大歓声。試合後、「鳥肌が立った。こういうふうに受け入れてくれるファンの方々がいて幸せ者」と、かみ締めるように振り返った。
ルーキーイヤーから多くの試合に出場し、昨季はプレーオフを戦ってクラブ初のJ1昇格を決めた。最高の結果を置き土産に、自身もJ1連覇中の神戸へ完全移籍。しかし、スーパー杯やACLEでは出番はあったものの、思うように結果が結びつかずリーグ戦では未出場としていた。「簡単なところで言うと、クオリティー。
今回の移籍についても「神戸での立場もすごく苦しくて。そんな中で岡山が声をかけてくれた。新しい自分というより、(岡山にいたころの自分を)取り戻す方が大きい」と、言葉からただならぬ思いが伝わってくる。「あの基準を知れたのは間違いなくプラスですし、すごく濃い半年間だった。やり方は違っても意識できる部分はたくさんある。絶対に忘れずにやりたい」。歩みを止めずに進んでいく。