J2札幌は17日、天皇杯の初戦となる18日のJ2大分戦(プレド)に向け、宮の沢で調整した。ブラジル2部シャペコエンセから完全移籍で加入し、11日にチームに合流したFWマリオ・セルジオ(29)がフルメニューを消化。

天皇杯の選手登録も完了し、出場可能となった状況に「いい準備は進めてきた。当初は時差ボケもあったが、今は100%の状態に近づいている。デビューできれば最大限の貢献をしたい」と試合を心待ちにした。

 15日の今治戦はメンバー入りするも、出場はなかった。しかしプレミストドームで試合前練習などを行い「サポーターが90分間、応援し続けることはブラジルにはない。あの雰囲気を作ってくれたサポーターは素晴らしいと感じた」と好印象を得た。出場の可能性が高い大分戦へ「実際に使われるか、どこで起用されるかは分からないが、指示された役割を実現できれば」と態勢を整えていく。

 初めての海外移籍となった今回、心強い支えもいる。日々の食事は鈴木ウリセスマネジャーが経営する「シュラスコダイニングSOL」で出す、ブラジルの豆料理・フェジョンを提供してくれる。「最高」と笑顔を見せるように、母国の味を楽しめている。今治戦後には初めて食べた大福が「大好き」とお気に入りに。鈴木マネジャーが「ブラジルでは豆はしょっぱくして食べる文化。

大福を食べるブラジル人は初めて見た」と驚くほど、海外生活で苦しむ人も多い食の面での不安はない。心身とも充実しているマリオが、リーグ戦で13位と苦しむチームを変える存在へ、名乗りを上げる。

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