◆陸上◇東海高校総体 第2日(21日・三重交通Gスポーツの杜伊勢陸上競技場)

 男子3000メートル障害で鈴木勇飛(静岡3年)が9分10秒40で初優勝した。1000メートル手前から先頭に立つと、9分12秒82の自己記録を2秒以上更新。

女子400メートル障害は植田彩貴(浜松西3年)が1分1秒12でV。男子100メートルは間木悠喜(浜松工3年)が10秒76で制し、男子走り高飛びは海野颯人(浜松開誠館3年)が2メートル7で王座に就いた。

 積極的に攻めた。男子3000メートル障害で鈴木が1000メートル手前で思い切って先頭に立った。「ラスト勝負だときついと思ったから、逃げ切るしかない」。早めに前へ出て後続を振り切った。自己記録を更新する9分10秒40でゴールすると普段は冷静な男が大きくガッツポーズ。最高気温31・4度と過酷な条件の中、価値あるレースを見せた。

 昨年の東海総体で自己ベストを更新して全国総体に出場したが、秋以降はなかなか調子が上がらなかった。貧血、マイコプラズマ肺炎、けがと思うように走れない日々が続いた。「体もメンタルも落ちていた。初めて東海で優勝してうれしかった」と、笑顔を見せた。

 伝統校の静高で、東海総体Vは1994年に砲丸投げで優勝した對木以来、31年ぶり。「昨年は予選落ちだったので、今年は決勝進出を目指したい」。東海王者として臨む全国で健闘を誓った。(塩沢 武士)

 ▽男子3000メートル障害 〈1〉鈴木勇飛(静岡)9分10秒40〈2〉福西和希(愛知・岡崎城西)9分12秒26〈3〉岡野雄大(三重・稲生)9分12秒29

 〇…女子400メートル障害で植田が県勢女子トラック陣では今大会最初の優勝を飾った。準決勝、決勝と連続で自己ベストをマークして全国総体切符を手に入れた。「6台目まで17歩、7台目以降は19歩で刻むのがテーマだけど、うまく調整して走れた」と、胸を張った。100メートル障害が中心だったが、昨秋から本格的に距離を伸ばして400メートル障害に取り組んだ。「全国では自己ベスト更新を目指したい」と目標を語った。

 ▽女子400メートル障害 〈1〉植田彩貴(浜松西)1分1秒12〈2〉今井美莉亜(愛知・中京大中京)1分1秒39〈3〉坂下茉優(愛知・至学館)1分1秒98

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