◇クラブW杯 1次リーグ第2戦 インテル2―1浦和(21日・シアトル・ルーメンフィールド)

 浦和は欧州CL準優勝のインテル(イタリア)に1―2と敗れ、2連敗で1次リーグ敗退が決まった。前半11分にMF渡辺凌磨のゴールで先制。

必死の守備でこの1点を守ろうとしたが、後半33分にインテルのアルゼンチン代表FWラウタロ・マルティネスにオーバーヘッド気味のスーパーゴールを許して追いつかれると、後半アディショナルタイムにシュートのこぼれ球をインテルの20歳MFカルボーニに押し込まれ、勝ち越しを許した。

 1―1のまま、4分の後半アディショナルタイムに突入。スコルジャ監督が悔やんだのは、ここで生まれた“一瞬の隙”だった。後半47分、左サイドバックのDF荻原拓也がピッチ中央付近でファウルを受け、FKを獲得。ここでDFホイブラーテンは、ゆっくりと時間をつかったが、前線へのロングボールを選択。そのキックに合わせてチーム全体も前掛かりとなり、このクリアボールからインテルにカウンターを受けた。一度はGK西川周作がクリアしたが、インテルは素早いスローインから再び攻撃を開始。結果、サイドからのクロスを許し、痛恨の失点につながった。

 「私が少し変えたいと思うのは、例えばこのような試合における我々の経験値です。試合終了2分前に、センターライン上で我々がFKを得ていましたが、あの場面ではボールをキープすべきで、アディショナルタイムに相手にカウンターアタックを許すべきではありませんでした。そしてそのカウンターから素早くスローインとなり、われわれは失点してしまいました。これは我々の経験不足によるものです。

小さなディテールですが、今日は非常に重要でした」。この試合の流れを読めば、勝ち点1を取って第3戦のモンテレイ戦に望みをつなぐことが重要だった。しかしほんのわずかな判断から、インテルに決勝ゴールを奪われることになった。

 それでもスコルジャ監督は「今日プレーした全選手に大きな敬意を表しますし、自分の持てる力のすべてを出してくれたと思います。もちろん、もっと攻撃的なプレーをしたかったですが、この相手に対してそれは非常に難しいことでした」と選手たちをねぎらった。すでに1次リーグ敗退が決まったが、モンテレイとの最終戦に向け「この試合のあとのわれわれの感情は非常に悪いもので、この敗戦により大会からの敗退が決まりました。なので、われわれに残されたのは最後の試合で勝利し、この大会で唯一の勝利を手にするために戦うことだけです」と米国まで駆けつけた多くの浦和サポーターをはじめとする日本のファンに、勝利を届けることを誓っていた。

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