柔道男子100キロ級で2021年東京五輪王者のウルフ・アロン(29)が23日、都内で会見し、新日本プロレスへの入団を発表した。同日付で所属契約を結び、来年1月4日に東京ドームでデビューすることが決定した。
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ウルフが入団した新日本は東京Dを最高峰に、全国の大規模会場で興行を開催できる国内最古で最大のプロ格闘技団体だ。1990年代後半から2000年代初頭は、K―1やPRIDEなどの格闘技団体が隆盛を誇ったが、徐々に衰退。新日本1強とも言われる時代に戻った。
世界では最大のプロレス団体WWE(米国)があるが、国内ではかつて新日本と肩を並べた全日本、ノアは規模が縮小。国内には120を超える団体が乱立しているとも言われ、ウルフを大々的にプロデュースでき、見合った報酬を用意できるのは新日本しかなかったと言える。
ウルフの契約金は明かされていないが、柔道金メダリストの商品価値は高い。大物のスカウト合戦が横行した格闘技バブル全盛期の00年代初頭には、シドニー五輪男子100キロ超級金メダリスト、井上康生の獲得に「契約金20億円を用意できる」と言い寄る格闘技団体もあった。