今年1月の第101回箱根駅伝で総合新記録(10時間41分19秒)で2年連続8度目の優勝を果たした青学大が、28日に秋田・男鹿市で開催される全国男鹿駅伝競走大学の部(7区間64・8キロ)に今季の主力候補として期待される安島莉玖、黒田然、遠藤大成、佐藤愛斗の2年生4人を起用することが24日、分かった。「男鹿駅伝は勢いのある1、2年生で臨みます。

特に安島、黒田然、佐藤、遠藤の2年生は今季の主力候補。単独で走ることが多く、タフなコースで行われる今大会で駅伝力を見せてほしい」と原晋監督(58)は期待を込めて話した。

 上半期のビッグイベントの関東学生校選手権(5月8~11日)の2部1万メートルで安島が28分19秒81で日本人トップの4位。日本人2位の5位に黒田然が28分24秒38で続いた。ともに自己ベスト記録を大幅に更新した。

 日本学生対校選手権(6月5日~8日)の1万メートルでは青学大のエース黒田朝日(4年)が28分9秒18で日本人トップの3位。安島が28分35秒06で日本人2位の全体4位と続き、遠藤も29分13秒59で8位入賞と健闘した。主将の黒田朝日は安島、遠藤、弟・然らの成長に「下級生が力をつけてくれています」と信頼を寄せる。原監督は「順番争いが重要な関東学生、日本学生で入賞した選手は強い」と高く評価した。

 佐藤愛斗は関東学生対校選手権2部1万メートルで20位に終わったが、6月1日の日体大学長距離競技会兼ニッタイダイ・チャレンジ・ゲームズ5000メートルで13分44秒48の自己ベスト記録をマークするなど調子を上げている。祖父の佐藤市雄さんは旭化成時代に全日本実業団駅伝で史上最多の10回の区間賞を獲得した名ランナー。原監督は「佐藤市雄さんと言えば『元祖・駅伝男』です。

愛斗も市雄さんのような『駅伝男』になってほしい」とゲキを飛ばす。

 1年生では長野・佐久長聖高出身の石川浩輝、宮城・東北高出身の前川竜之将、福岡・大牟田高出身の松田祐真が男鹿駅伝メンバーに選ばれた。いずれも5000メートル13分台の有望株だ。

 前回の箱根駅伝で4区区間賞の太田蒼生、5区区間新記録の若林宏樹、6区区間新記録の野村昭夢ら強力な世代が今春、卒業した。箱根駅伝3連覇へは下級生の成長が不可欠だ。男鹿駅伝には昨年優勝の中大をはじめ、東洋大、東京国際大、日体大、立大などが出場予定。箱根路の王者、青学大の今季の駅伝シーズンを占うレースとなる。

 男鹿駅伝の高校男子の部には昨年12月の全国高校駅伝優勝の佐久長聖、同3位の宮城・仙台育英、同5位の福島・学法石川、同9位の京都・洛南などの全国の強豪校が出場予定。同2位の福岡・大牟田から多くの選手が集団転向した鳥取城北はオープン参加する。

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