◆ラジオNIKKEI賞追い切り=6月25日、美浦トレセン

 2重賞の追い切りが各地で行われた。3歳限定のハンデ重賞、第74回ラジオNIKKEI賞・G3(29日、福島)に出走するフクノブルーレイクは松岡を背に美浦・Wコースで余裕十分の動き。

松岡が「重賞を勝つにふさわしい馬になってきた」と絶好の感触をつかむ。

 函館から駆けつけたかいがあった。フクノブルーレイクは主戦の松岡が騎乗して美浦・Wコースでの最終追い切り。ユイノコキュウ(4歳障害未勝利)を1馬身半追走してスタートし、道中をリズム良く運ぶと、直線は馬なりのまま楽々と並びかけ、5ハロン66秒9―11秒4で併入した。

 松岡は「折り合い、精神面の成長を感じたかった。落ち着きがあるし、走りのバランスも良くなった。重賞を勝つにふさわしい馬になってきたなと感じましたね」とスケールアップを確信。前日の24日夜に函館から美浦に戻ってきた鞍上は「美浦は暑いねぇ」と苦笑いを浮かべながらも、状態の良さに満足していた。

 これまで全レースでコンビを組み、今回が8戦目。2走前のスプリングSでは首差の2着。前走の皐月賞(16着)は1コーナーで不利を受けて消化不良に終わったが、松岡はデビュー当初から素質を感じており、「足りてないところが多かった割に成績が上がってきていたけど、整いつつあるのかなと感じています」と手応えをつかんでいた。

 自らが香港G12勝(19年クイーンエリザベス2世C、香港C)に導いた父ウインブライトの主戦も務めただけに、産駒の重賞初勝利がかかる一戦に自然と力が入る。

「たぶんこの世代ではこの馬が一番チャンスがあるかなと思っているので、決められるなら決めたいですね。(トップハンデ)57キロでも十分にチャンスがあると思います」と言葉に力を込めた。(西山 智昭)

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