巨人・戸郷翔征１軍復帰３０日有力　後半戦２カード目ＶＳ中日２戦目 (2025年7月23日)

巨人の阿部慎之助監督（４６）が２２日、東京・大手町の球団事務所で山口寿一オーナー（６８）に前半戦終了の中間報告を行った。借金２、首位・阪神と１０差のリーグ３位で折り返し。残り５４試合での逆襲へ、開幕投手を務めるも２勝と不調で２軍調整中の戸郷翔征投手（２５）を後半戦２カード目、２９日からの中日３連戦（バンテリンＤ）で１軍復帰先発させる方針を明言。３０日の２戦目が有力となった。 リーグ連覇を目指す後半戦でエースが帰ってくる。阿部監督は山口オーナーへの中間報告を終えた後に取材に応じ、戸郷の１軍復帰を明言した。会話の内容について「やっぱり戸郷の心配はされてましたね」と振り返り「来週、名古屋で投げさせますっていうのはお伝えしたので。もう調子うんぬんじゃないですって言って」と２９日からの中日３連戦で１軍復帰させる方針を示した。３０日が有力となっている。 借金２で首位・阪神と１０差。野手では岡本の故障離脱、投手では戸郷の不振による２度の登録抹消が大きな誤算だった。逆転優勝、リーグ連覇に向けて戸郷の復活は不可欠。「僕が開幕投手に抜てきしたし、迷惑かけてるんだから投げろって感じですって（オーナーに）言って」。今季１１登板２勝６敗、防御率５・２４と苦しんできたが勝負の夏場での復活に期待した。 昨年１５勝した菅野がメジャー移籍。戸郷はその穴を埋めようと２月のキャンプから投手陣の先頭に立って引っ張ってきた。だが、強い気持ちが結果に結びつかず、６月２３日に今季２度目の２軍落ち。桑田２軍監督らの指導を受けながら投球フォームを見つめ直した。そして１８日の練習試合・くふうハヤテ戦（Ｇタウン）では５回３安打無失点と好投。１軍復帰に向け前進していた。 チームは厳しい状況だが２１日の前半戦最終、阪神戦（東京Ｄ）は０―５からひっくり返してサヨナラ勝利。同一カード３連敗を阻止して踏みとどまった。この日、山口オーナーの取材対応はなかったが、阿部監督は「最後まで、勝負事だし、何が起きるか分からない。決して諦めることなく最後まで頑張れっていうのは言っていただきました」と明かし、不屈の精神を強調した。 球団では９６年に最大１１・５差、０８年には同１３差をはね返した歴史もある。「僕らは最後までやり抜かないといけないから。もう日々、全力でいくよ」。山崎、赤星、井上、西舘、グリフィンの先発陣が奮闘しているが、大黒柱の戸郷の力は欠かせない。ミラクル逆転Ｖへ、戸郷が輪に加わる。（片岡 優帆）