イチロー氏、米殿堂式典で１９分間の英語スピーチ「英語で話すことが一番伝わる」　練習を支えたのは弓子夫人 (2025年7月28日)

メジャー通算３０８９安打を誇り、アジア人選手として今年１月に初めて米野球殿堂入りを果たしたマリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏（５１）が２７日（日本時間２８日）、米ニューヨーク州クーパーズタウンで表彰式典に出席。日本時間午前６時９分から２８分までの１９分間、英語によるスピーチを披露した。 唯一、日本語で感謝を伝えたのは日本人メジャーリーガーのパイオニア、野茂英雄氏だった。ＮＰＢからＭＬＢ挑戦という流れを作り出し、自身の支えになった先輩に「野茂さん、ありがとうございました」と頭を下げた。その他は全て英語で、最後は弓子夫人への感謝。「私をずっと支えてくれたのは妻の弓子でした」と白いドレス姿で見守ってくれた愛妻への思いを明かした。この日のイチロー氏は濃紺のスーツに青いネクタイ。会場のファンからは「イチローコール」が巻き起こった。 前日に「とにかくもう、スピーチのプレッシャーで押しつぶされそう」と話していたイチロー氏。大役を終えた後は、日米メディアの取材に応じ「練習は数えられないですね。一度やると２０分近くかかるので、何回もできないというか。最も力になってくれたのはもちろん妻の弓子です」と明かした。 普段の取材などには全て日本語で答えるイチロー氏だが、スピーチは野茂さんへの感謝以外は全て英語。「うまくはもちろん話せないんですけど、やっぱりアメリカの言葉である英語で話すことが一番伝わるんではないかと。日本語で話すこととはもう全く、次元の違う話なので、僕にとってはものすごい高いハードルでしたけど、そこに迷いはなかったです」と話した。