NBAレイカーズの八村塁が18日、愛知・IGアリーナで会見した。20日まで「BLACK SAMURAI 2025 THE CAMP」を開催。
ベナン人の父と日本人の母を持つ八村。イベント名の「BLACK」はアフリカ出身の父血を受け継いでいる点、「SAMURAI」は日本人のサムライ魂からネーミングに思いを込めた。NBAにドラフト指名された2019年頃から構想を練っていたが、コロナなどで実現が遅れていた。「チームを始め、IGアリーナ、スポンサーなどの協力をもらって子供たちにキャンプができる。子供たちの自分の夢、きっかけ、自信になってほしい」とプロジェクトを行ったと話した。
キャンプのテーマは「覚悟」。応募総数3314名の中から選ばれた約150名の中高生を直接指導。自身の技術、フィジカル、経験、戦うためのマインド面での心構えなどを、世界トップレベルのコーチとともに伝えていく。「自分が小さい頃にNBAに行きたいと思ったときに、日本でバスケをやっているとレベルが違う。バスケットボールキャンプに誘われて行っていたので、自分がどれだけできるかをわかるかによってゴールにたどり着ける。子供たちにもそういう経験をしてもらいたい」と自身の経験をもとに、子供たちに思いを伝えたいという。
選ばれた中には八村の出身校でもある富山・奥田中、宮城・明成高の選手など、自身にゆかりのある選手も多い。さらにシングルマザーの家庭で育っている子供や、ハーフなど共通点のある選手も多い。「(プロ選手から教えられる)機会が少ない子たちを中心に集めた」と選抜の経緯を明かした。 最終日にはスペシャルイベント「BLACK SAMURAI 2025 THE SHOWCASE」を開催する。キャンプを経て選抜された16人による試合が行われ、八村も監督を務める。今回のイベントの会場は7月に開場したばかりのIGアリーナ。「規模もディテール(詳細)もすごい。日本でNBAに一番近い、こういうところで子供たちにバスケをしてもらうことがうれしいし、僕も楽しみ」と絶賛。「こういうアリーナでやることは子供たちにとって普通のことではない。世界トップレベルのキャンプにしたい」と期待を寄せた。