8日に亡くなったプロボクサーの神足茂利さん(享年28)の葬儀・告別式が18日、神奈川・相模原市で営まれた。所属していたM・Tジムの関係者ら約200人が参列し、最後の別れを惜しんだ。

 神足さんは2日に東京・後楽園ホールで行われた東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチで王者・波田大和(28)=帝拳=に挑戦。ジャッジの採点は三者三様の引き分けで、王座獲得はならなかった。試合後に医務室で意識を失い都内の病院に救急搬送され、急性硬膜下血腫のため緊急開頭手術を受けたが、8日午後10時59分東京に28歳で死去した。

 神足さんは名古屋市出身。アマチュアで50勝(5RSC)23敗の戦績を残し、日大卒業後にM・Tジムに入り、2019年10月に2回TKO勝ちでプロデビュー。波田戦がタイトル初挑戦だった。プロ戦績は8勝(5KO)2敗2分け。

 葬儀委員長を務めたM・Tジム村野健会長のコメント全文は以下の通り。

「このたびは故・神足茂利の葬儀に際し、たくさんの方々にお集まりいただき、感謝の思いが絶えません。

神足くんはアマチュアボクシングの名門・日本大学卒業後、2019年にM・Tボクシングジムに入門してくれました。

その後はボクシング中心の生活にこだわり、走り込みやアメリカでのトレーニング合宿に積極的に取り組み、レベルアップしていきました。

そして12戦目にして初となる東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦を8月2日、東京・後楽園ホールで行いました。

当日の試合は、応援の皆さんからお声をもらったように、インサイドワークでも優位に進めてラウンドをコントロールし、素晴らしく戦ったと思います。

結果は引き分けでしたが、誇らしくて立派なファイトでした。

その後、医務室で意識を失い、病院でも懸命に頑張りましたが、8月8日に息を引き取りました。

今、こうして逝ってしまったことを思うと悔やまれ、そして申し訳ない気持ちです。

ただ、その熱い思いを皆さんの心にも残せたと信じています。

これから先、ジム中に声を響かせて行うサンドバッグ打ちが見られなくなると思うと寂しい思いです。

神足茂利のことをこの先ずっと忘れないでいただけると、ありがたいです。

そしてプロモーターとしては今後、選手の管理、変化の実現に向けて行動していきたいと思っております」

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