プロボクシングの帝拳ジムは3日、ボクサーの安全対策を抜本的に強化するため、日本医科大学の全面的協力のもと「帝拳セーフボクシングプロジェクト」を発足したことを発表した。

 同ジムは、8月2日に東京・後楽園ホールで行われた主催興行で2選手が死去する事故が起こったことを受け、9月6日に予定した主催興行を10月4日に延期。

独自の安全対策体制の整備に着手していた。

 同プロジェクトは、帝拳ジム主催興行のスケジュールを日本医科大学付属病院高度救命救急センターと共有。興行開催時には、会場に救急科専門医や救急救命士数名が待機するドクターカーを常設する。また、試合役員が選手の異変を察知した際には、リングドクターが同センターと直通電話(ホットライン)を使用して速やかに連絡。必要に応じて、ドクターカーで選手を同センターに搬送し、専門医による適切な治療を受けられる体制を整える。

 さらに、所属選手の定期健診などのデータの収集や、ジム内での事故対応にもホットラインを活用。選手の健康管理を全面的にサポートする体制を構築した。

 帝拳ジムは今後、日本プロボクシング協会とも意見交換し、同プロジェクトを都心部で開催される全興行に適応を拡大することも目標に掲げた。

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