◆プロボクシング ▽49・9キロ契約10回戦 〇岩田翔吉(7回KO)エドウィン・カノ●(10月4日、東京・後楽園ホール)
前WBO世界ライトフライ王者・岩田翔吉(29)=帝拳=が、WBO世界ミニマム級12位エドウィン・カノ(27)=メキシコ=を7回3分0秒KOで下し、3月の初防衛戦でレネ・サンティアゴ(プエルトリコ)に判定で敗れ王座陥落して以来7か月ぶりの再起戦を勝利で飾った。
戦績は岩田が15勝(12KO)2敗、カノが13勝(4KO)4敗1分け。
岩田は中間距離からボディーへ右ストレートを突き刺し、冷静にプレスをかけて左右ボディー、左フックで攻勢をかけた。7回、右ボディーから左フックにつないでダウンを奪うと、レフェリーが10カウントを数えて試合終了。試合後の控室では「最後のスパーで右拳を痛めて、不安がありながらの試合だった」と右のパンチがボディー偏重となった理由を明かしたが、「まずは復帰戦で勝つことができてすごくうれしい。復帰が決まって、応援してくれた人たちも声援をくれた。それがうれしかった」と喜びをかみしめた。
7か月ぶりの再起戦。「闘争心、戦う気持ちを作るのが難しかった部分があった」が、「最後のスパーで、会長(本田明彦会長)から怒られて闘争心に火をつけてもらった」という。3月の初防衛戦では「全く効いていないのに、全部ポイントを持っていかれている」と感じた。再起後は、担当トレーナーが粟生隆寛トレーナーからオーギー・サンチェス・トレーナーに変わり、新たなスタイルの構築に取り組んでいる。「防衛戦で通用しなかったところをどう変えて、完成形に持っていくか。変えている途中っていうのは、一発もらったりとか逆に危なかったりもする。ボクシングの難しさというのを感じながら過ごしていた。